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June 08, 25
スライド概要
博士(情報学)。2012年に修士号を取得した後、西日本電信電話株式会社に入社。プライベートクラウド基盤やアプリケーション開発を経験した後、様々な技術(NW、サーバ、クラウド、プログラミング)を組合せることで、データ活用を推進するためのプラットフォームを運営。2019年から社会人ドクターとして研究活動を行い、2023年に博士号を取得。「実社会に役立つデータ活用」を推進する技術者兼研究者。
© 2025 NTT West Corporation. All Rights Reserved. Google Cloud Skills Boost を活用した 実践的なクラウド人材育成について ー知っているスキルから使えるスキルへー Jagu’e’r 人材育成分科会 2025/2/20 高須賀 将秀
© 2025 NTT West Corporation. All Rights Reserved. 2 /16 自己紹介 たかすか まさひで 高須賀 将秀 博士(情報学)(2023/3) 研究分野:組合せ最適化,数理最適化,オペレーションズ・リサーチ(OR),グラフ理論 所属:NTT西日本 デジタル改革推進部(2021/8~), 法政大学 デザイン工学部 兼任講師(2024/4~),個人事業(Udemy講師等)(2024/6~) 業務:データドリブン経営を牽引する立場 ・データ活用基盤のシステム開発 ・データ分析手法の研究 ・データ分析活用事例の提案 ・デジタル人材育成 資格:クラウド資格(AWS 15/15,MCP 39/49,GCP 11/11), Microsoft Top Partner Engineer Award(2024), AWS All Certifications Engineers(2024) 高須賀将秀のホームページ
© 2025 NTT West Corporation. All Rights Reserved. 3 /16 私の研究(博論)内容 ◼ 与えられた全ての工事に対して立会者の割当を決定する問題である ◼ 移動距離や立会者のスキル等の様々な条件を考慮し割当を決定している ◼ 条件は万人共通の条件もあれば手配者の思考や嗜好によって異なるものもある 入力 出力 工事4 工事1 1 工事2 4 手配者 工事5 2 1 工事6 3 工事7 工事8 8 工事9 6 工事5 数理モデル 5 工事6 工事3 手配者 の思考/嗜好 = 7 工事2 4 2 5 工事3 立会者1~4 工事4 工事1 立会者4 3 工事7 立会者1 7 立会者2 工事8 ブラックボックス 化 8 工事9 9 9 立会者3 6
© 2025 NTT West Corporation. All Rights Reserved. 4 /16 私の研究(博論)内容 ◼ 高度な技能を有している手配者により意思決定が行われている工事立会者手配 業務に対し実用的な手配結果を算出可能な数理モデルを構築した 長期効果 短期効果 付随効果 過去の工事立会者手配業務 デジタルデータ活用による工事立会者手配業務 人件費 年間1億(関東エリア:年間6万件) 年間0.1億(関東エリア:年間6万件)(想定) 品質 年間工事事故5件 年間工事事故0件(想定) 総移動時間 11,424 s(3.2 h) 11,593 s(3.2 h)※1 総割当ペナルティ 163 pt 81 pt※1 手配時間 3時間2回/1日 5分×2回/1日 やり方 アナログ(手書き) デジタル 手配結果 ※1:数理モデル4で総移動時間を重視すると, 総合移動時間10,697 s, 総品質146 ptとなる.
© 2025 NTT West Corporation. All Rights Reserved. 5 /16 私の研究(博論)内容 ◼ 24 個の手配結果を相違度の尺度を用いて比較する ◼ 行列内の数値は【観点1】の𝐻 ̂_𝐴と【観点2】の𝐻_𝐵の重み付き和 𝐻 ̂_𝐶=(1−𝛽) 𝐻 ̂_𝐴+𝛽𝐻 ̂_𝐵 ◼ 現場の手配者と最も相違度が低いのは数理モデル4 (𝛼=50)である ◼ 手配者の主観評価とも合致する結果となる 項番 モデル 1 現場の手配者 2 数理モデル1 3 数理モデル2 4 数理モデル3(α=20) 5 数理モデル3(α=40) 6 数理モデル3(α=60) 7 数理モデル3(α=170) 8 数理モデル3(α=190) 9 数理モデル3(α=330) 10 数理モデル3(α=610) 11 数理モデル3(α=770) 12 数理モデル3(α=1390) 13 数理モデル4(α=0) 14 数理モデル4(α=10) 15 数理モデル4(α=30) 16 数理モデル4(α=50) 17 数理モデル4(α=60) 18 数理モデル4(α=90) 19 数理モデル4(α=110) 20 数理モデル4(α=200) 21 数理モデル4(α=280) 22 数理モデル4(α=360) 23 数理モデル4(α=640) 24 数理モデル4(α=970) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 1 0 66.7 66.7 73.5 72.3 66.4 76.8 74.8 79.2 81.1 83.6 82 69.9 65.9 74.3 65 66.7 66.2 73.5 78.4 82.7 77 83.6 83.6 2 66.7 0 64.7 68.3 67.2 67.6 75.6 82.4 79.2 82.4 81.2 82.8 66.4 66.9 74 70.4 72 67.2 76.7 83.5 85.2 75.8 81.2 82.4 3 66.7 64.7 0 48 47.4 49.1 73.3 70.2 76.9 75.3 81.3 80.1 55.3 47.4 63.6 64.5 61.7 58.9 66.8 74.8 75.3 75.1 81.3 81.3 4 73.5 68.3 48 0 53.4 53.1 72.6 68.6 75.7 74.1 84.1 81.3 53.8 52 62.1 57 60.5 59.4 61.2 78.8 75.3 73.1 82.5 82.9 5 72.3 67.2 47.4 53.4 0 37.4 70.6 60.3 69.4 60.3 75.4 74.2 59.6 62.5 50.2 58.5 51.8 42.3 53.3 67.8 65.7 66 77 75.8 6 66.4 67.6 49.1 53.1 37.4 0 59.9 43.3 56.7 53.9 65.5 59.9 61.7 61.4 55.4 57.7 48 37.6 57 53.9 58.3 57.3 65.5 65.5 7 76.8 75.6 73.3 72.6 70.6 59.9 0 45.7 45.2 67.9 64 57.2 74 79.3 73.8 73.8 60.3 67 78.9 60.3 69.8 49.1 62.4 64 8 74.8 82.4 70.2 68.6 60.3 43.3 45.7 0 38.6 52 58 54.1 74.4 76.9 65.3 71.3 63.9 56.7 64.6 41.7 47.7 42 59.2 63.6 9 79.2 79.2 76.9 75.7 69.4 56.7 45.2 38.6 0 43 25.9 27.5 80 81.3 70.6 70.6 63.9 60.4 66.7 59.2 51.2 19.7 33 33 10 81.1 82.4 75.3 74.1 60.3 53.9 67.9 52 43 0 45.8 45.8 77.6 77.3 65.1 67.1 62.4 56 57.2 54.1 56.4 41.5 51.3 44.2 11 83.6 81.2 81.3 84.1 75.4 65.5 64 58 25.9 45.8 0 15.9 86 84.5 73.8 75 68.3 70.3 75.4 69.2 61.6 30.9 13.2 13.2 12 82 82.8 80.1 81.3 74.2 59.9 57.2 54.1 27.5 45.8 15.9 0 83.2 83.3 77 75 61.6 64.8 75.4 62.4 57.6 32.5 17.5 17.5 13 69.9 66.4 55.3 53.8 59.6 61.7 74 74.4 80 77.6 86 83.2 0 48.7 61.4 58.5 57.3 59.4 58 74.1 73.7 77.8 86 84.8 14 65.9 66.9 47.4 52 62.5 61.4 79.3 76.9 81.3 77.3 84.5 83.3 48.7 0 58.6 60.5 59.8 57.5 66.8 75.3 79.2 77.9 84.5 83.3 15 74.3 74 63.6 62.1 50.2 55.4 73.8 65.3 70.6 65.1 73.8 77 61.4 58.6 0 53.9 51.9 42 66.1 57.7 64.9 71.6 76.6 75.4 16 65 70.4 64.5 57 58.5 57.7 73.8 71.3 70.6 67.1 75 75 58.5 60.5 53.9 0 45.2 51.5 56.7 68.3 69 68.4 77.8 77.8 17 66.7 72 61.7 60.5 51.8 48 60.3 63.9 63.9 62.4 68.3 61.6 57.3 59.8 51.9 45.2 0 36.8 60.7 64.3 63.4 62.1 68.3 68.3 18 66.2 67.2 58.9 59.4 42.3 37.6 67 56.7 60.4 56 70.3 64.8 59.4 57.5 42 51.5 36.8 0 63.7 43.6 63.4 63.7 70.3 69.2 19 73.5 76.7 66.8 61.2 53.3 57 78.9 64.6 66.7 57.2 75.4 75.4 58 66.8 66.1 56.7 60.7 63.7 0 59.2 47.4 64 79.4 78.2 20 78.4 83.5 74.8 78.8 67.8 53.9 60.3 41.7 59.2 54.1 69.2 62.4 74.1 75.3 57.7 68.3 64.3 43.6 59.2 0 34.7 63.7 70.3 69.2 21 82.7 85.2 75.3 75.3 65.7 58.3 69.8 47.7 51.2 56.4 61.6 57.6 73.7 79.2 64.9 69 63.4 63.4 47.4 34.7 0 58.9 67.1 67.1 22 77 75.8 75.1 73.1 66 57.3 49.1 42 19.7 41.5 30.9 32.5 77.8 77.9 71.6 68.4 62.1 63.7 64 63.7 58.9 0 29.2 36.4 23 83.6 81.2 81.3 82.5 77 65.5 62.4 59.2 33 51.3 13.2 17.5 86 84.5 76.6 77.8 68.3 70.3 79.4 70.3 67.1 29.2 0 7.16 24 83.6 82.4 81.3 82.9 75.8 65.5 64 63.6 33 44.2 13.2 17.5 84.8 83.3 75.4 77.8 68.3 69.2 78.2 69.2 67.1 36.4 7.16 0 Differ Similar
© 2025 NTT West Corporation. All Rights Reserved. 6 /16 私の研究(博論)内容 ◼ 集合被覆アプローチによる定式化は以下である ◼ 以下を満たす実行可能なルートを列挙し全ての工事を被覆するルートを選ぶ A) |𝐽|件の工事に対し, |𝑆|人の立会者を割り当てる B) 各工事にちょうど1人の立会者を割り当てる C) 各立会者に割り当てられる工事数は𝜈件以下とする D) 各立会者に割り当てられる工事の総難易度は𝑊点以下とする E) すべての立会者の総移動時間と総割当ペナルティの重み付き和を最小化する 𝑆: 立合者の集合 𝐽: 工事の集合 min σ𝑟∈𝑅 σ𝑠∈𝑆 𝑑ሚ𝑟 + 𝛼 𝑐ǁ𝑟𝑠 𝑦𝑟𝑠 s.t. σ𝑟∈𝑅 σ𝑠∈𝑆 𝑎𝑘𝑟 𝑦𝑟𝑠 ≥ 1 (∀𝑘 ∈ 𝐽) 𝑅: 実行可能なルートの集合 σ𝑟∈𝑅 𝑦𝑟𝑠 ≤ 1 ∀𝑠 ∈ 𝑆 𝑑ሚ𝑟 : ルート𝑟の合計移動時間 𝑦𝑟𝑠 ∈ 0, 1 (∀𝑟 ∈ 𝑅, ∀𝑠 ∈ 𝑆) 𝑐ǁ𝑟𝑠 : 立会者𝑠がルート𝑟を担当したとき の合計割当ペナルティ 𝑎𝑘𝑟 : ルート𝑟が工事𝑘を含むとき𝑎𝑘𝑟 = 1, 含まないとき𝑎𝑘𝑟 = 0 𝛼:総移動時間と総割当ペナルティの重み係数 ❏ 集合被覆アプローチによる定式化 1 2 3 4 5 6 7 8 9
© 2025 NTT West Corporation. All Rights Reserved. ここから今日の本題 7 /16
© 2025 NTT West Corporation. All Rights Reserved. 8 /16 クラウド人材育成の狙い ◼専門性を高めるためには,知識習得と実機検証の試行錯誤が必要である ◼それらを繰り返すことで,経験値を高め,成果創出につなげられる 構築編 実践編 実践編 (クラウド実践研修) 出口戦略(想定) ・具体的な実装が行えることにより,お客様からの提案 に対してタイムリーな提案や質の高い提案が可能 ・委託ベンダとのやり取りで提案内容の妥当性評価が 可能 ・NTT西日本プレゼンス向上(ブランディング) 成果 Google Cloud Skills Boost によ る決められたシナリオに沿った環境の 構築 構築編 経験 机上編 実践編 構築編 知識 マルチクラウド検証環境等で要件に 沿った環境を実際に構築 机上編 机上編 Google Cloud 認定資格(Cloud Engineer,Cloud Architect 等)による知識の習得 計画 改善 評価 測定 ー知っているスキルから使えるスキルへー
© 2025 NTT West Corporation. All Rights Reserved. 9 /16 今回実施する育成のポイント 通常の育成 今回の育成 深まる(質) 深まらない(質) 都度 デリバリー 社員 外部 講師 外部 ベンダ 都度 連携 内製化 講師(有識者) 伴走支援→自走化 広がらない(量) 課題 ・個社事情の反映が難しい ・その場限りの一般的な質疑で終わってしまう ・1日まとまった時間を取るのが難しい 広がる(量) 新たなTPE人材創出! 課題の解消 ・個社事情に合わせてカスタマイズできる ・研修後も継続的な質疑,内部循環が可能 ・細かく分解することで時間融通が利きやすい
© 2025 NTT West Corporation. All Rights Reserved. Google Cloud Skills Boost とは • Google Cloud Skills Boost とは • 従来型の資格は”知識”を証明することが目的であり,必ずしも実践につながるとは限らない • 一方で,Google Cloud Skills Boost はスキル開発,認定資格取得を支援するオンライ ンプラットフォームで,実際に起こる得るシナリオを題材にしており,課題を解決するためのソリュー ションを受験者が構築できるか試されるため,”実践力”を証明する • Google Cloud Skills Boost は下の特徴がある • 自分のレベルに合わせて演習問題を選択でき、自分のペースで学習できる予約不要,すぐに受験可能 • 各 Google Cloud の資格に応じたラーニングパスが設けられている • データ,AI,インフラストラクチャ,セキュリティなどの幅広いトピックに関するコース,クエスト,ハンズオンラボに 参加できる • 新規ユーザーは 30 日間の無料トライアルを利用できる • 認定資格コースを完了するには,月額 29 米ドルのサブスクリプションに登録する • Google Partner 企業は無料でコンテンツにアクセスできる 10 /16
© 2025 NTT West Corporation. All Rights Reserved. 11 /16 Google Cloud Skills Boost とは 要求条件 (与えられる条件) 設計 (実現手段考案) 構築 ユーザが実践する範囲 試験シナリオ 試験シナリオ ・構成図 ・設定項目 等 Portalを 用いて構築 試験シナリオに対して対応内容(設計/構築)は 一意に決まる
© 2025 NTT West Corporation. All Rights Reserved. 12 /16 【参考】実務よりの話 要求条件 (与えられる条件) 設計 (実現手段考案) 構築 ユーザが実践する範囲 要件 ・構成図 ・構成図 ・設定項目 ・設定項目 等 等 Portalを 用いて構築 要件に対して対応内容(設計/構築)は 一意に決まらないが,Well-Architect を模索
© 2025 NTT West Corporation. All Rights Reserved. 13 /16 クラウドサービスの全体像 Developer Services Interlligence Analytics Intergration Data Security Cloud Service Application Platform Compute Storage Networking Infrastructure Services Backup Security Hardware Operation System Hypervisor Server Storage Network Datacenter Infrastructure
© 2025 NTT West Corporation. All Rights Reserved. 評価測定 ◼ クラウド実践研修による評価測定は以下2つで実施する ◼ 定性効果による評価測定 ◼ 高須賀実施分と後継者展開分それぞれでアンケートを実施 ◼ 受講者のスキルレベル(受講前)(3段階) ◼ 半年から1年後に受講者のスキルレベルを再度確認 ◼ 満足度(5段階評価) ◼ 実務への活用度合い(5段階評価) ◼ 半年から1年後に実務で活用したシーンを再度確認 ◼ テクニカル測定の伸び ◼ 定量効果による評価測定 ◼ 実践研修前後での資格取得数の比較 ◼ 2024年度上期,2024年度下期について調査 ◼ 実践研修前後での受注件数および受注額の比較 ◼ ◼ ◼ ◼ 2024年度上期,2024年度下期について調査 クラウドに関する提案数,クラウド案件に関しての粗利の確保 クラウドという引き出しが増えることによる技術信頼度向上からクラウド案件以外であっても,他受注につながったとか プロセス(提案~受注)の数値 14 /16
© 2025 NTT West Corporation. All Rights Reserved. 15 /16 まとめ • 出口を意識した実践型のクラウド育成を企画していきたい • Google Cloud Skills Boost は実践力を身につけるために非 常に有益なコンテンツである • クラウド有識者である高須賀にて,始動のトリガーは引き,後 継者も創出し,巻き込んで加速・拡大していきたい Google Cloud Skills Boost最高!